マレーシア航空(Malaysia Airlines、IATAコード:MH)は、マレーシアのナショナルフラッグキャリアであり、東南アジアの中でも長い歴史を持つ航空会社です。クアラルンプール国際空港を拠点に、アジア・オセアニア・ヨーロッパなどへ国際線ネットワークを展開しており、日本からの旅行やビジネス渡航で需要が高いエアラインです。
本記事ではマレーシア航空の路線網・価格・座席・機材・サービス・評判・マイレージなどについて徹底解説します!
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マレーシア航空の路線ネットワーク
マレーシア航空の最大の特徴は、東南アジアを中心に広がる路線網です。地理的にアジアの中心に位置するマレーシアは、アジア内移動はもちろん、オセアニアやヨーロッパを結ぶ「ハブ空港」として利便性の高い都市となっています。
ここからは、日本路線、アジア路線、オセアニア路線に分けてそれぞれの特徴を見ていこうと思います。
マレーシア航空の日本路線
2025年10月現在、マレーシア航空が運航している日本路線は以下の2路線です。
- 成田⇔クアラルンプール
- 関西⇔クアラルンプール
どちらもデイリー運航で、成田線は1日最大2往復、関西線は1日1往復となっています。また、機材はA330やA350が投入されており、特に最新鋭のA350では快適な空の旅を過ごすことができます。
ただし、他の航空会社に比べると日本路線は少なく、地方や九州圏からは利用しにくいのが現状です。
マレーシア航空のアジア路線
マレーシア航空のアジア路線は、クアラルンプールをハブに多様な都市を結ぶのが特徴です。機内サービスも定評があり、東南アジア旅行の際は利用してみたいエアラインの1つですね。特にクアラルンプール経由でアジア各地へ向かう際、そのネットワークの広さを実感できます。
マレーシアを起点として、就航している国は以下の通りです。
- 中国
- フィリピン
- 韓国
- 香港
- シンガポール
- カンボジア
- スリランカ
- タイ
- ネパール
- バングラデシュ
- モルディブ
- ミャンマー
- インド
- インドネシア
- 台湾
- ベトナム
日本からの直行便が運航されていない国も多いため、マレーシア航空を乗り継いで旅行するのも良いかもしれませんね。
オセアニア路線
マレーシア航空のオセアニア路線は、クアラルンプールを経由してオーストラリアやニュージーランドの主要都市へ向かうルートが中心です。シドニーやメルボルン、パースといったオーストラリアの都市に加え、オークランドなどにも就航しています。日本からの乗り継ぎもスムーズで、オセアニア旅行の際に非常に便利です。
- オーストラリア:ブリスベン、アデレード、シドニー、タラマリン、パース
- ニュージーランド:オークランド
特にオーストラリア便は頻度が高く、留学やワーキングホリデー層に人気。シンガポール航空やカンタスと比較して価格が抑えられる傾向があり、コスト重視派に選ばれやすいです。
路線まとめ|日本からの乗り継ぎに便利
マレーシア航空は日本をはじめとするアジア各国に就航しており、日本から直行便の無い地域にも就航しています。また、上記で紹介したアジア、オセアニアの他、アフリカや中東、ヨーロッパにも路線を持っています。
日本路線はそこまで多くないものの、クアラルンプールを中心として路線網が充実しているため、日本からマレーシアで乗り継いで各国へ旅行する際に非常に便利です。
【参考】アフリカ、中東、ヨーロッパ路線
- アフリカ:アディスアベバ(エチオピア)
- 中東:ジェッダ、マディーナ(サウジアラビア)、ハマド(カタール)
- ヨーロッパ:ヒースロー(イギリス)、シャルルドゴール(フランス)
マレーシア航空で乗り継ぎ
マレーシア航空は豊富な路線網を展開しているため、マレーシア航空でトランジット(乗り継ぎ)し第三国へ向かうことが可能です。また、FSC(フルサービスキャリア)でありながら他社に比べて格安であることも多いので、マレーシア航空で乗り継げば安く旅行することができます。
当ブログでは路線別に乗り継ぎ方法を調査・解説する記事を多数投稿しております。マレーシア航空も登場しますので、ぜひご覧ください!

マレーシア航空の運賃と料金体系
マレーシア航空はフルサービスキャリア(FSC)であり、運賃には受託手荷物や機内食が含まれています。そのため、追加料金(オプション料金)がかかりにくいのがLCCとの大きな違いです。
マレーシア航空の運賃の特徴をまとめてみました。
- ANAやJALと比べるとかなり安い
- シンガポール航空やキャセイパシフィックと同等かやや安い水準
- LCC(エアアジアXなど)よりは高いが、総合的コストパフォーマンスは良好
実際の運賃を調べてみた
特徴だけでは物足りないので、実際にどれぐらいの料金でマレーシアまで行くことができるのか確認しましょう。
ここでは大手航空券比較サイト「Trip.com」を用いて、記事作成日から約1か月半後の成田→クアラルンプール線の料金を調べてみます。座席クラスはエコノミークラス、大人1人で搭乗する設定です。

検索した結果、最安値は経由便の中国東方航空でした。中国系エアラインは他社に比べ格安になることが多いですね。直行便での最安値はマレーシア航空で60,800円でした。中国東方航空をはじめとする格安経由便に比べれば高くなっています。
ちなみに、上記画像には含まれていませんが、JALやANAは16万円ほどでマレーシア航空の約3倍の運賃となっています。JALやANAと比べるとマレーシア航空は格安だと分かりますね。
マレーシア航空の機材とフリート構成
マレーシア航空は長距離路線・中距離路線を効率的に運用するために、最新鋭機の導入を積極的に進めています。
【主な保有機材(2025年時点)】
- エアバスA350-900(最新鋭・長距離主)
- エアバスA330-900(最新鋭)
- エアバスA330-200/300(中・長距離線)
- ボーイング737-800/737 MAX 8(近距離東南アジア路線)
機材の近代化によって、燃費性能や静粛性、安全性が向上しています。特にA350は「静かなキャビン」と「最新型シート」で高い評価を受けています。
マレーシア航空の座席とシートピッチ
快適な座席は長距離フライトを左右する大きな要素です。マレーシア航空は機材更新を進めており、特に長距離国際線の快適性が向上しています。マレーシア航空に設定されている座席クラスは以下の通りです。
- エコノミークラス(Economy Class)
- ビジネスクラス(Business Class)
- ビジネススイートクラス(Business Suite Class)
それでは、各クラスについて特徴を見ていきましょう。
エコノミークラス(Economy Class)
マレーシア航空のエコノミークラスは、口コミでは「ANAやJALとほぼ同等」と評価されるほど快適なつくりとなっています。個人モニターが完備されていることやUSBポートがあることなどを考えると、LCCと比べると圧倒的に快適です。
【特徴】(A330やA350の場合)
- シートピッチ:31~32インチ(約79~81cm)
- 座席幅:17~18インチ(約43~45cm)
- 各席にモニター、USBポート
- 足元スペースも比較的余裕がある
ただしこれらの特徴は、日本発着路線に投入されている機材(A330やA350)のものです。マレーシア航空が運航する機材は他にもあり、小型機であるB737などでは特徴は異なりますのでご注意ください。
また、エコノミークラスの中に「エクストラレッグルーム」が設定されている機材があります。この座席は足元が通常よりも広く、エコノミークラスよりも快適です。他社の「プレミアムエコノミークラス」と考えればよいでしょう。
ビジネスクラス(Business Class)
マレーシア航空では、基本的にどの機材にもビジネスクラスが搭載されています。LCCとは異なり、すべての路線でワンランク上のフライトを楽しむことが可能です。
【特徴】(A330やA350の場合)
- 1-2-1配列のスタッガードシート
- シートピッチは100cm以上
- 16インチのモニター搭載
- 全席通路アクセス可能
- フルフラット化で全長約170cmのベッドになる
- プライバシー確保の仕切りあり
最も大きな特徴は、フルフラットになる点でしょう。日本からマレーシアへは6時間以上のフライトとなるため、フライト中に仮眠をとる場合には非常に快適です。
ビジネススイートクラス(Business Suite Class)
ビジネススイートクラスはA350-900にのみ搭載されている座席クラスです。ビジネスクラスよりも上の座席クラスとなっており、他社のファーストクラスと同等の快適性を誇る座席です。
以前マレーシア航空は総二階建て旅客機「A380」を運航しており、当該機材にはファーストクラスが設定されていました。しかし、退役してしまったためファーストクラスは消滅し、現在はビジネススイートクラスが最上位クラスとなっています。
【特徴】
- お出迎えサービスあり
- 優先チェックインで列に並ばなくて済む
- 専用ラウンジ「ゴールデン・ラウンジ」でフライト前を満喫
- 座席はフルフラットで、大型モニター搭載
- 上質なダイニングが提供されるほか、シェフオン・コール・サービスを利用して事前に機内食を予約することが可能
マレーシア航空の機内サービス
マレーシア航空のサービスは「マレーシアらしさ」を前面に出しているのが特徴です。食文化が多民族国家であるマレーシアらしく、多国籍料理とハラールに対応しており、他社にない強みと言えます。
機内食の充実度
【エコノミークラス】
日本発着便では和食・洋食・マレー料理から選べる場合が多く、エビチリや照り焼きチキンなど日本人好みの味付けも取り入れています。マレーシア路線ならではの「ナシレマ(ココナッツミルクで炊いたご飯にピーナッツやサンバルを添えた料理)」は人気メニューです。
【ビジネスクラス】
「Chef on Call」という事前予約サービスが最大の特徴です。和牛ステーキやサーモンのグリルといった洋食、マレーシアの伝統料理、ベジタリアンメニューまで幅広く揃え、搭乗前に好みを指定できるのは出張客やリピーターに好評です。ビジネスクラスの食事についても、ナシレマが使用されています。
【特別食】
イスラム教徒が多い国らしく、ハラール対応は標準装備。さらにベジタリアン、グルテンフリー、糖尿病対応食などの選択肢もあり、多様な乗客に対応しています。
機内エンターテインメント
最新のA350やB787では、フルHD対応のシートモニターを全席に設置。映画はハリウッド、アジア、ボリウッドまで幅広く、日本語字幕や吹替え付き映画も一定数揃っています。
機内Wi-Fiは、A350全機に搭載されており、A330にも導入が進められています。何といってもその特徴は、国際線なのにWi-Fi無料であること。JALやANAでも有料なのに対し、マレーシア航空ではメールアドレスのみで無料登録し使用できます。
ただし、機内Wi-Fiの速度や安定性については「使えるが動画視聴は難しい」との口コミが多いです。メールやSNS程度なら十分利用可能です。
アメニティと快適装備
【アメニティの詳細】
- エコノミークラス:ブランケット、アイマスク、イヤホンなど基本的な快適グッズ
- ビジネスクラス:ブランドコラボのアメニティキット(スキンケア、歯ブラシセット、靴下など)、ノイズキャンセリングヘッドフォンを完備
また、キャビンクルーの制服は「マレーシア・サロンケバヤ」と呼ばれる伝統衣装で、エレガントな雰囲気が機内を彩ります。これはシンガポール航空の「サロンケバヤ」と並び、アジアの航空会社の魅力となっています。
マレーシア航空の評判と口コミ
ネットで調べて公式サイトからある程度の情報を得ることは可能ですが、実際に乗った方の意見を聞くことは大切です。良い評判(ポジティブな声)と悪い評判(ネガティブな声)を順に見ていきましょう。
良い評判(ポジティブな声)
- シートの快適性
「A350のビジネスクラスはフルフラットで寝心地が抜群。欧州線でも十分休める」との声が多い。 - 機内食の美味しさ
「ナシレマは機内食の中で一番美味しい部類。和食も日本人の口に合う」 - コストパフォーマンス
「ANAやJALより2割安いのにサービスは十分。節約旅行者にもありがたい」 - クアラルンプール国際空港の利便性
「乗り継ぎがわかりやすく、イミグレーションもスムーズ」 - マイレージ提携
「ワンワールドアライアンス内での提携でJALマイルが貯まるので、日本人旅行者にはメリットが大きい」
悪い評判(ネガティブな声)
- 欧米路線の少なさ
「ロンドンやパリ以外の欧州路線がないので使いにくい」 - 機内Wi-Fiの速度
「SNSは使えるが、動画視聴などは不可能」 - 旧型機材のばらつき
「737-800など古い機材に当たるとモニターが小さかったりなかったりする」 - サービスの均一性
「クルーによって接客の質が違う」 - 遅延時の対応
「遅延が発生した際の案内や補償がわかりにくい」との声が散見される
口コミを総合すると「価格に対しての満足度が高い」という点が最大の強みです。特に東南アジア・オセアニア路線では競合が多い中で、マレーシア航空は「ちょうどよいバランス」を提供していると言えますね。
マレーシア航空のマイレージプログラム(Enrich)
マレーシア航空は独自のマイレージプログラム「Enrich」を保有しており、マイルを貯めれば航空券を格安で購入できるといったメリットが受けられます。
特徴と利便性
- ワンワールド加盟:JAL・カンタス・キャセイパシフィックなどと提携
- マイルの使い道:特典航空券、座席アップグレード、ホテル宿泊、レンタカー割引など多様
- ステータス会員特典:優先搭乗、ラウンジ利用、受託手荷物の優遇など
日本人にとってのメリット
最大の魅力は「JALマイルに積算できる」点です。JALとマレーシア航空はワンワールドアライアンスに加盟しているため、相互的にマイル交換が可能となっています。
JALをよく利用する方が東南アジアやオセアニアに行く際、マレーシア航空を使うことで効率的にマイルを貯められるのは大きなメリットです。特に、関西発の路線などはJAL直行便が少ないため、実用性が高くマイルを貯めやすい路線と言えます。
マレーシア航空の安全性と過去の歴史
マレーシア航空を開設する上で、避けられないのが2014年の2つの大事故です。
- MH370便行方不明事件(2014年3月)
クアラルンプール発北京行きのボーイング777が消息を絶ち、乗客乗員239人が行方不明。現在も残骸の一部しか発見されていません。 - MH17便撃墜事件(2014年7月)
アムステルダム発クアラルンプール行きのボーイング777がウクライナ上空で撃墜され、298人が犠牲に。
これらの事故により経営は深刻な打撃を受けましたが、その後の改革は徹底的に行われています。
再建の取り組み
- 最新鋭機材(A350、B787)の積極導入
- 安全管理体制の国際基準化
- 人員・路線のスリム化で効率化を図る
- 政府支援による経営安定化
現在の評価
- Skytrax社評価:4つ星エアライン
- ICAO(国際民間航空機関)安全基準に完全準拠
- 事故以来、重大インシデントは発生していない
再建から10年以上を経て、安全性に対する国際的な信頼は回復しつつあります。現在では「かつての悲劇を教訓に、むしろ安全に注力する会社」と見られることも多いです。
まとめ|コストと快適性を両立させたFSC
マレーシア航空は、東南アジアやオセアニアへの渡航においてコストと快適性を両立させたフルサービスキャリアとして存在感を放っています。
- 路線:日本からの直行便+東南アジア・オセアニアで利便性高い
- 価格:競合より安価な水準、セール時はさらに魅力的
- 座席:最新機材で快適性が大幅に改善
- 機内食:マレー料理や「Chef on Call」が旅行の楽しみを広げる
- 評判:総じて「コスパ良好」で高評価
- マイレージ:JAL派にとって特に利用価値が高い
- 安全性:事故を教訓に安全管理を強化し、国際的評価も回復
旅行者にとって、ANAやJALと比べても十分満足できる水準のサービスを「割安」で利用できる点が大きな魅力です。これから東南アジアやオーストラリア旅行を計画している方にとって、マレーシア航空は再注目すべきエアラインといえるでしょう。

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